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自作PCの話題と独り言。
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SS-750KMが着弾。
いつものPCパーツ長者ぷれぜんつ。ありがたやありがたや。
なんだかんだで長者は久々だったりします。鳩落ち以外は単に忙しくて応募してなかっただけなんですが。タブン。

それはさておき、レビュー自体はconecoを見てもらうとして、応募直後に色々とフラグが立って引っ越しだとかで大忙し。
検証機バラしての作業は昨日くらいしか時間が取れなかったので、頑張ってました。
neta330.jpg
お陰様で今日は足腰がイテェ…


んで本題。
電源レビュー用に私はDOS/VパワレポみたくSANWAのDMMで取得した電圧をPCでモニターしてるんですが、まぁ普通の人はそんな環境は無いわけで。
そこでよく話題に上るのがOCCTの電圧グラフ。
先日も某クチコミ掲示板で「所々急激に電圧が落ち込むから不良品でしょうか」みたいな話に突っ込みどころ満載だなぁと眺めてたり。

マザーボード側のセンサーの値を読み取っているのでしょうが、センサーに表示される項目にはマザーボードによってバラつきがあります。
また+12Vと書かれていても1V程度しか表示されていなかったりと、明らかにおかしい数値であれば誤認することもありません。…ないよね?
問題は、それっぽい値が表示されちゃっている場合。

今回、ASRockの890FX Deluxe3を用いて検証したのですが、取得した電圧の変動幅や絶対値が全く信頼できないものと認められたので、いい例かと思いblogネタにしてみます。
似たようなマザー側のチップを用いていれば、同一の傾向が認められるかもしれません。

neta329.jpg

最早どこが違うのかと言うより、正しい部分が一つでもあるのか?と言ったレベルの話。
細かい数字を挙げているとキリがありませんが、SS-750KMは+12.22~+12.25Vの範囲内でしか変動しませんから。+5Vや+3.3Vを割り込むことはありませんから。もうダメダメです。
もっと細かく突っ込んで笑いたい人はレビュー本文を確認しつつ画像を眺めてみて下さい。

「このマザーは信頼できそうな値だお」
というような報告、大歓迎です。

 

あとレビュー本文に入れるのは自重したこと。裏話的な。

HX850の+12Vの安定度、変換効率も750KMといい勝負。
2万円切るし、ファンは普通に回るし、一般向けに勧め易いのはこっちかなぁ…
明らかに劣るのは+5Vと+3.3Vが影響され易い事くらいか。
ウチのメイン機と750KMの相性はHX850よりも良いので満足ですが。

つーか620AWTと750KMの比較なら「価格差だよ、しかたないね」で済ませられますが、620AWTとHX850の比較…もっと言えばHX750だったりすると江成フルボッコにしかねない勢いでした。やべぇやべぇ。
誰かMODU87+や新レボあたりで「上位モデルなら対抗できるZE☆」と示して下さい。怖くて触れません…

TPQ1200はね。
ケーブルが硬いわカバーがかかってるわコンデンサが邪魔だわ系統分かれ過ぎてて代替ピンが無いわでピン作業無理す。
GPUはVGA側に直接当てることも考えましたが、以前ソレやってミスってショートさせたので自重。
CPU用のV2とペリフェラル等のV4を確認した限り電圧降下は全然しません。そりゃ38Aの内CPUに負荷かけても精々4割程度だしってのはありますが。
変動はアホみたいにしませんが、(CPU用のレーン以外は知りませんが)微妙にブレを確認できる事が多かったです。
まぁ色々と特殊な電源なので、今回はあまり追及しない方向で。
 

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この度Kingston Technology「サンプリングでアリガストン」キャンペーンにて選んで頂きまして有難うございます。
レビュー第三弾、SSDnow Vシリーズ「SNV125-S2/30GB」で締めのレビューとさせて頂きます。



neta727.jpg当初SNV125-S2BD/30GBが2台と言う話でしたが、実際に届いたのはSNV125-S2/30GBが2台でした。
型番にBDが付くものはデスクトップバンドル向けと言うことで、2.5"→3.5"変換マウンタとケーブル類が付属します。




neta728.jpgと言うわけで変換マウンタを別途購入し、こんな感じで3.5インチベイに収めます。






仕様上は5V300mAと言うことで、消費電力は公称1.5Wと言うことに。
普通に使う場合、HWMonitor等で温度が取得できます。
起動直後は室温と一致し、その後の温度変化も外部センサーによる表面温度と同じように推移する為、信頼できる数値であると言えそうです。
室温との温度差は大体7℃。
すぐ隣のHGSTの2TBが更に4~6℃程高いので、凡そ消費電力に従った温度になっている様子です。


では動作テストを行っていきましょう。

①SNV125-S2/30GB Single
②SNV125-S2/30GB×2 RAID0
③WD6400AAKS×2 RAID0(128GB)
④HDS722020ALA330(外周400GB)

②のストライプサイズは16KBです。
HDDのRAID0では128KBに設定するのが普通ですが、HDDとは違いランダムアクセスのパフォーマンスを重視すべく値を小さくしておきました。
だったら4KBにすべきですが、そこはご愛嬌。
尚、③にOSが入った状態で作業を行っています。

●CrystalDiskMark3.0

neta724.jpgまずSSDのSingleとRAIDで比較すると、Write側はほぼ倍になっている一方、Read側はテストサイズが小さくなるにつれてRAIDの優位性が縮んでいます。
4Kで殆ど差が出ないのはストライプサイズの問題でしょうか。
HDDと比べると、Read側はSSDが圧倒的優位に立ちますが、Write側ではシーケンシャルは勿論、ランダムでもHDDのRAID0に対して決して良いスコアとは言えません。
容量が少ない以上、チップ枚数の問題があるので仕方が無い部分ですが。
あまり深く突っ込まずに次へ。



●HD Tune Pro(Trial版なのでReadテストのみ)

neta723-1.jpgこちらはCDMとは違い、ドライブ(アレイ)単位で計測します。
SSDはどちらも先頭部分で大きく落ち込んでいますが、これは後述します使用後の計測時には見られない落ち込みなので気にしないのが吉でしょうか。
連続読み出しでは基本的にSSDは未使用状態では綺麗な直線を描きます。
HDDではこうはいかず、外周部分を用いたRAIDでも波を打ちますし、全体テストでは内周に移るにつれてどんどん速度は落ちていきます。
アクセスタイムはSSDはほぼゼロ。HDDはヘッドの駆動時間等がどうしても発生する為、HDDの限界がここにあります。
その結果、ランダムテストでは圧倒的な差が発生。
HDDの2テスト間でも倍前後の差は発生していますが、テストサイズが小さくなるにつれアクセスタイムの差が響いてSSDとの差は数十倍にもなります。
一方SSDのシングルとRAID間では、512byteと4KBがほぼかわらず、64kB以上ではRAIDが大きく優位になっています。
これもおそらくRAIDのストライプサイズを16KBに設定したためかと思います。


●850MBのファイルの読み出し&書き込みテスト

850MBのファイルを対RAMDISK間でやり取りした時のコピー時間を計測しました。
シーケンシャル性能の体感を数値化したものと考えてください。

Read
①6.7秒
②4.6秒
③5.7秒
④7.6秒

Write
①17.7秒
②8.6秒
③5.3秒
④7.5秒

先のCDMの結果を踏まえると、Write側は凡そ測定通りになっていますが、Read側はSSDの結果が予想ほどは出ていない様子。
まっさらなセルを用いたベンチマークテストの結果に対し、こちらは使用済セルからの読み出しと言う事で落ち込んでいる可能性が考えられます。
ちなみに③と④の差も縮まっているのですが、③が激しく断片化しているのが問題だったかもしれません。

あ、RAMDISKを用いた理由は、転送相手がボトルネックとならないようにするためです。
CDMで計測するとこれくらい圧倒的。
neta725.jpg


測定後、②にWindowsVistaをインストール。
そしてHD Tune Proにて再計測するとこんな感じに。

neta726.jpg使用領域が一目瞭然。
まぁSSDの特性ですから当然です。
実用上重要になるのはこの「使用中の領域」と、まだ判らない「使用後の領域」ですから、未使用領域のトップスピードばかりを争うベンチマーク結果はあまり参考にしていません。



「使用後の領域」がどれほど速度が回復するのか、と言うのは使用コントローラーによって大きく変わる点、またTrimの効果が現れてくる部分でもあります。
東芝のコントローラーはTrimが有効でなくても回復する傾向にあるので、OS問わず使えるのが魅力的でしょうか。
その辺りを自前で検証するには色々と足りないので、この辺りのURLを貼ってお茶を濁しておきます。
http://www.dosv.jp/other/1005/18.htm
http://www.dosv.jp/other/0910/10.htm
当方はSSDにおいてベンチマーク結果が全てと言うような風潮に辟易しておりますので、東芝を応援しております。



まとめ

ベンチマークテストの結果自体は、やれ250MB/sだのという高速SSDが幅を利かせているのを目にしていると芳しくないものですし、実際連続書き込み性能がHDDにも及ばないのは体感でも判る程です。
しかしSSDとHDDの最大の違いでもある、駆動部分ゼロによるゼロに近いアクセスタイムの恩恵は当然受ける事ができ、また30GBと言う低容量とSSDの特性を考えれば、大きなデータの読み書きを頻繁にする事は滅多にありませんので、先の弱点はあまり気になる面ではありません。
読み出し性能は問題なく、また実売価格が1万円を大きく割り込んでいる事から、「RAID0で高速化」の敷居が低いモデルでもあります。
安価ですが、俗に言う「プチフリ」は発生せず安心して使えるのもポイントです。
容量が少ないので使い方は考えなければなりませんが、SSD入門用にはうってつけでしょう。
 

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この度Kingston Technology「サンプリングでアリガストン」キャンペーンにて選んで頂きまして有難うございます。
レビュー第二弾として、HyperX T1シリーズ「KHX2000C9AD3T1K2/4GX」をレビューします。

※文中で「クロック」と言う単語は動作周波数の事を指しています。
 

外観と仕様

neta699.jpg青くて大型な肉厚ヒートスプレッダに覆われているのが目を引きます。
全高は60mm、基板は30mm弱なので、背の低いメモリーのほぼ2倍の背の高さになります。

まず、デフォルト及びXMPプロファイルの設定を、GIGABYTE GA-H55M-USB3にてチェックしていきましょう。
XMPプロファイルは2種類書き込まれています。



左からデフォルト / XMP Profile1 / XMP Profile2
Frequency:1333 / 2000 / 1866
Vdimm:1.5V / 1.65V / 1.65V
QPI/VTT:1.1V / 1.3V / 1.3V
tCL:9 / 9 / 9
tRCD:9 / 11 / 11
tRP:9 / 9 / 9
tRAS:24 / 27 / 27
tRC:33 / 45 / 42
tRRD:4 / 8 / 7
tWTR:5 / 8 / 7
tWR:10 / 19 / 14
tRFC:74 / 110 / 70
tRTP:5 / 8 / 7
tFAW:20 / 30 / 28
tCR:1 / 1 / 1

パっと見て気になる部分が何点かあります。
チップが不明なので特殊な仕様なのかもしれませんが、一般的なチップではtRRD=6ns、tWTR・tRTP=7.5ns、tWR=15nsが規定値になります。しかしProfile2ではtRRDが、Profile1では全てがオーバーしています
加えてtRRD=8でtFAW=30ではtFAWの計算が合わなくなるような…
そもそも手動じゃtWR=15、tRRD=7が設定上限だったり。
自動設定で読み込めば本当にその通り設定されるのですが、弄ろうとすると元に戻らなくなります。
Profile2のタイミング設定は割と理に適っているのですが、Profile1についてはチグハグな感じがします。

デフォルト設定に関しては、先日レビューしましたHyperX LoVoシリーズ KHX1600C9D3LK2/4GX(以下LoVo)と全く同じです。
XMP設定ではtRCDが11と緩められているのが特徴的。

実際の電圧が自動設定でどうなるか測定すると、Profile1・2共に以下の数値に設定されました。
DRAM電圧:1.671V
VTT電圧:1.368V
DRAM電圧も規定より1クリック分高くされているのが気にならないわけではありませんが、そんなことよりもVTT電圧がかなり高く設定されてしまっています
ちなみに当マザーで手動設定する際、1.368Vからレッドゾーンになります。
できればVTT電圧は自動設定に頼らない方がいいかもしれません。



【検証1】限界設定テスト

いつも通りmemtest86+でtCL基準の限界設定をチェックしていきます。

neta697.jpgCPUはintel Core i7 860、M/Bはmsi P55-GD80。
テスト中の室温は22~26℃、
メモリー表面温度は室温プラス4℃程度。

動作周波数はDDR換算値、
電圧はデジタルマルチメーターによる実測値です。

タイミング表記はtCL-tRCD-tRP-tRAS-tRFCの順。
その他はtCR=1T、tWR=12~15T、tWTR=5~7T、tRRD=4~6T、tRTP=5~7T、tFAW=20~30Tで動作周波数に応じて調整しています。


neta696.jpg

1.654V
2,334MHz 9-12-10-27-84
2,118MHz 8-11-9-25-78
1,986MHz 7-10-8-23-72
1,785MHz 6-9-7-21-66

1.533V
2,322MHz 10-12-10-29-90
2,142MHz 9-11-9-27-84
1,927MHz 7-10-8-24-75
1,705MHz 6-9-7-22-66

1.371V
1,998MHz 10-11-10-28-86
1,825MHz 9-10-9-26-80
1,645MHz 8-9-8-24-72
1,446MHz 7-8-7-21-64

1.223V
1,386MHz 9-9-9-23-74

まず、面白いのが1.654Vと1.531Vで比べてみると、tRCD、tRPが電圧に反応していない事が判ります。
tCL、tRAS、tRFCは綺麗に1段階程度縮んでいますが、1.531V時はtCL8が有効な設定が実質見当たらず、tCL=7,6時のクロック設定が跳ね上がっています
この現象は、先にレビューしたLoVoの1.654V設定時にも見られたのですが、それ以外にもLoVoに対してレイテンシ耐性のバランス、いえ、tRCD・tRAS・tRFC耐性は完全に同一と言えます
LoVoと比較していくと色々と面白いのですが、こちらの製品が上と言えるのはMAXクロック耐性とtCL・tRP耐性、また1.371V時は全体的に更に上積みが見られます。
一方で1.223V時は落ち込みが大きく、五十歩百歩ですが僅かにLoVoに及びません。
また、先のtCL耐性の跳ね上がりの影響で1.654VのtCL=7,6ではほぼ同一の結果になっています
同じチップを使用している気がしますね。

全体的にLoVoよりは素直ですが、それでも十分クセが強い感触でした。


予定より1日早く検証1を終えられたので、追加検証を行うことにします。
過去のメモリーレビューで既にやっている内容ですが。



【検証2】各設定項目の効果

Sandra2010を用いて、各種設定のメモリー帯域及びレイテンシに対する影響をチェックしていきましょう。
タイミング設定の表記はtCL-tRCD-tRP-tRAS-tRFC-tWR-tWTR-tRCD-tRTP-tFAW-tCRの順。

neta694.jpgグラフ1:クロック設定
[0] 下記[5]
[1] 2,334MHz(1.654V 9-12-10-27-84-15-7-6-7-30-1)
[2] メモリー倍率をx12→x10で1,945MHz※
[3] [2]の設定でCPU倍率をx21→x19へ
[4] [2]の設定でQPI倍率をx18→x16へ

※tRTPを7から6へ縮めています。

[1]MAXクロック設定時は帯域・レイテンシ共に最高水準にあり、[2]そのままメモリークロックを12倍から10倍に落とすと当然スコアを落としています。
更に[3]CPUクロックを下げた場合は、帯域はそのままレイテンシのスコアを落としていますが、[4]QPIクロックの変動では差は全く見られませんでした。

neta695.jpgグラフ2:タイミング設定
[5] 9-12-10-27-84-12-6-5-6-25-1
[6] 7-12-10-25-84-12-6-5-6-25-1
[7] 7-10-10-23-84-12-6-5-6-25-1
[8] 7-10-8-23-84-12-6-5-6-25-1
[9] 7-10-8-23-74-12-6-5-6-25-1


グラフ1の流れから、今度はタイミング設定を調整して変化を確認します。
まず[5]あまり一般的ではない項目を、[2]でメモリークロックを落としたのに合わせて修正します。
その差はグラフ1で、帯域・レイテンシ共に若干のスコア差が発生している事が確認できます。
その後[6]tCL、[7]tRCD、[8]tRP、[9]tRFCの順に詰めていくと、tCLは帯域・レイテンシ共に大幅なスコアアップが確認でき、tRCDは帯域への影響は小さいですがレイテンシにはtCLと同じ程度の影響が見られます。
tRPは共に小幅なアップ、tRFCは帯域に僅かな影響がある一方でレイテンシは誤差の範囲か影響はなさそうな感じです。

また、最終的にタイミングの限界付近となる[1]と[9]のレイテンシのスコア差がほぼ無くなっていますが、
単純計算で[1]の最小サイクルは約31.71nsで[9]の最小サイクルは約31.88ns、
他の要素もありますが、概ね計算どおりレイテンシは殆ど同じと言えるでしょう。



【検証3】メモリー冷却の必要性

大きなヒートスプレッダに覆われているものの、その必要性はあるのかと疑問に思う人がいるかもしれませんので、テストしてみましょう。
1.654V@tCL=8設定にて、memtestのTest3までを通過させてエラーチェックします。

まず室温29℃でメモリー周辺の空気の流れを極力停滞させ、更に暫く負荷を掛けて温度を上げておきます。

neta698.jpgメモリー表面温度40.5℃
エラー数276個。
Test3にて数種類のエラーが一定間隔で発生し続けました。

メモリー冷却を行い、表面温度34.0℃
エラー数3個。一気に減少。

室温も下げて表面温度32.8℃
エラー無し。


以上のことから、限界設定付近ではメモリー温度も重要な要素となる事がわかります。
もしも常用設定目的でギリギリを狙うならば、悪条件下でテストされることをお勧めします。



【備忘録】確認できた新事実

過去のメモリーレビュー内で、VTT電圧によるエラーの変化は無いと言った事を検証したのですが、VTT電圧が効いてくる場面と言うのが今回の検証中に見えてきました。
レイテンシ耐性とは関連が見られず、クロック耐性への影響が大きい様子。
私は基本的に1.2V前後に設定して使用しているのですが、ハイクロック時だけでなく2,000MHzを超えてくる動作時に1.2Vでは安定しない事がしばしば。
memtestではエラーを発生せず、強制再起動や突然停止を伴うような挙動がどうやらVTT不足のサインであるようでした。
クロック限界時のエラー減少効果は見られません。
1.654V@tCL=9設定時の必要VTTは1.287Vでした。

ちなみに、VTTを更に上げていってもクロック限界が上がる事はありませんでした。

この現象はこのメモリーだけでなく、LoVoやCorsairのCMT4GX3M2A1600C6にも見られた気がします。
これらのメモリーのクロック限界の再検証が必要そうです。



話は全く変わりますが、検証2にてtRTPを7から6へ単独で変更しています。
メモリー周波数を下げると同時に6に変更しないと、何故かPOST通過不能になるためです
7Tの場合は2,334MHzならば約6.0nsですが、1,945MHzでは約7.2ns。しかしtRTPの基準は7.5ns。
うーん…tRASとの兼ね合いも考えましたが、何故周波数を下げると7Tではダメなのか見当もつきません。
まさか7nsでダメなんてことになれば、XMPの設定じゃ動かなくなってしまうし。
気が向いたら、設定の問題かメモリーの問題か、確認してみます。



一発芸

CPU-Zのバリデーション取得を基準にハイクロックに挑戦!
Vdimm=1.7V、VTT=1.3V。

結果:DDR-2,442MHz
この結果をどう見るか。私的にはもう少し伸びると予想していたのですが。
尚、タイミングを更に緩めても全く変わりませんでした。



総評

1.654V時のクロック耐性とtCLの値は完全に基本スペックよりもワンランク上にあり、また1.371Vであっても実用的な設定をいくつか取れるだけの余裕がある点から、幅広い用途に堪え得る能力を備えているメモリーであると言えるでしょう。
欠点としてはtRCD耐性がよろしくないこと、高クロック時にVTTを結構要求してくる事が挙げられますが、割と手が届きやすい価格帯でクロック耐性がそこそこある事に対するトレードオフだと考えれば些細なことだと思います。
XMPの自動設定には疑問を抱かざるを得ませんが。

寧ろ心配なのは、価格帯で競合するLoVoの存在価値が…

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この度Kingston Technology「サンプリングでアリガストン」キャンペーンにて選んで頂きまして有難うございます。
レビュー第一弾として、HyperX LoVoシリーズ「KHX1600C9D3LK2/4GX」をレビューします。


外観と仕様

neta689.jpgneta690.jpg
緑色の背が低いヒートスプレッダに覆われ、スプレッダ自体の質量が少ないので結構軽いです。

まずスペックを知る為にGIGABYTE GA-H55M-USB3に装着。
基本SPD情報の他、XMP Profileが2種類書き込まれています。

左からDefault / Profile1 / Profile2
動作クロック:1333 / 1600 / 1333
DRAM電圧:1.5V / 1.35V / 1.25V
QPI/VTT電圧:1.1V / 1.3V / 1.1V
tCL:9 / 9 / 9
tRCD:9 / 9 / 9
tRP:9 / 9 / 9
tRAS:24 / 27 / 24
tRC:33 / 36 / 33
tRRD:4 / 5 / 4
tWTR:5 / 6 / 5
tWR:10 / 12 / 10
tWTP:21 / 23 / 21
tWL:7 / 7 / 7
tRFC:74 / 88 / 74
tRTP:5 / 6 / 5
tFAW:20 / 24 / 20
CR:1 / 1 / 1

XMPの両方とも電圧調整のみで、各タイミング設定は基準レイテンシに忠実です。
一点、Profile1のtRAS(とその影響でtRC)が若干緩められているのは少々気になります。
また、低電圧仕様であるにも拘らず、Profile1ではQPI/VTT電圧が上げられているのも注目点です。
しかし、検証に使用した環境での上記電圧の実測値は1.205V、おそらく1.2Vを指定してきたものと思われます。
実害はあまり無いものの、ちょっと気に障ります。
その他の自動電圧設定は指定通りとなっていました。

 

動作検証

CPUはintel Core i7 860、M/Bはmsi P55-GD80。
電圧表示は、デジタルマルチメーターによる実測値です。

検証方法はmemtest86+ v4.10にて、各電圧毎にtCLを基準とし、動作速度限界とその時点の他のタイミング設定を詰めていきます。
今回テストを急いでいたので、全て1pass通過しか行っていません。
QPI/VTT電圧は1.205V固定。
室温は25~29℃、メモリー表面温度は大体31~37℃です。

表記は左から、DDR換算クロック tCL-tRCD-tRP-tRAS-tRFC
その他のタイミング設定は、CR=1T
tWR=12T(≦1,800MHz)/15T(>1,800MHz)
tRTP=5T(≦1,800MHz)/6T(>1,800MHz)
tRRD=4T(≦1,800MHz)/5T(>1,800MHz)
tWTR=5T(≦1,800MHz)/6T(>1,800MHz)
tFAW=20T(≦1,800MHz)/25T(>1,800MHz)
としています。

1.654V
DDR-2,178MHz 9-11-9-27-82
DDR-1,999MHz 7-10-9-24-76
DDR-1,759MHz 6-9-7-22-67

1.533V
DDR-2,178MHz 10-11-10-28-86
DDR-1,998MHz 9-10-9-26-79
DDR-1,815MHz 8-9-8-23-72
DDR-1,605MHz 7-8-7-21-64

1.371V
DDR-1,939MHz 11-11-11-28-89
DDR-1,879MHz 10-10-10-26-85
DDR-1,715MHz 9-9-9-24-77
DDR-1,546MHz 8-8-8-22-69

1.223V
DDR-1,546MHz 10-10-10-25-81
DDR-1,404MHz 9-9-9-23-74


neta691.jpg1.654V時のCPU-ZとSPD情報


neta692.jpg各設定でのSandra2010のメモリー帯域&レイテンシテスト


memtestを回した感触では、非常にクセの強いメモリーだと感じました。特に1.654V時。
まず、tRCDが電圧にちっとも反応しないこと
電圧を入れても全然下げることができません。
また、1.654Vでは異様な程tCL耐性が一定ラインで良くなりますが、tCL=8が何故か使い物にならず
tCL=7,6で実際に利用するにはQPI/VTT電圧をもっと入れる必要がありますが、DDR3-2000@CL7、と言ったらかなりのインパクトです

また、1.654V時にはVTT電圧設定が壁を作ってしまっています
VTTを1.3Vにまで引き上げた場合はボトルネックが解消され、以下の結果になりました。
DDR-2,274MHz 10-11-9-27-86
DDR-2,226MHz 9-11-9-27-84

1.371V時は非常に素直な反応をしてくれて、特に1.371V時のMAXクロック設定ではtCL基準のテストであるにも関わらず、tRCDやtRPも11にしなければエラーを吐く状況だったので、レイテンシ耐性が非常に綺麗に揃っている印象です。
しかし電圧に対する反応は大きく、美味しく動作するのは低電圧時よりも寧ろ1.5V付近にありそうな感じです。

1.223Vでは一気にマージンが減り、MAXクロック耐性もガクンと落ちています
電源が完全に落ちる状態での再起動ではPOSTで引っかかる事も度々あります。
更に一つ下の1.15VではDRAMの初期化に失敗するのかPOST通過どころかCMOSオートリセットすらできませんでした

Sandraは1.654Vの各設定にて。
基本的にCPUクロックに引っ張られる形になるので、一応参考値としてtCLを変化させた際の影響を載せました。
その場合、レイテンシテストにおいては約2nsもの差が発生している一方、帯域に対する影響はそこまで大きくありません。
大抵の場合、レイテンシよりも動作クロックを重視した方が効果は判り易いでしょう。

 

DRAM電圧の消費電力への影響

低電圧メモリーという事で、メモリー電圧に対する電力消費の低減効果がどれほどあるのか、軽くチェック。
設定は1.223VのCL9時の物を使用し、DRAM電圧だけを変えてみます。
測定はアイドル安定時のワットチェッカー読み。

1.223V:118W(55%)
1.371V:119W(69%)
1.533V:120W(86%)
1.654V:121W

綺麗な数字になりました。
括弧内の割合は、1.654Vを基準とした時の消費電力の理論値になります。
電源の変換ロスト分も含めて、1.654V時に7W程度と見れば計算が合うことになりそうです。

 

一発芸

CPU-Zのバリデーション通過を基準としたハイクロックに挑戦してみます。
DRAM電圧を1.7V、QPI/VTT電圧を1.3Vとし、まず1.654V時の設定からtRFCを+4して挑戦。
>DDR-2,322MHz
tCLやtRCDが怪しいかもと思い、10-12-10-30-92にまで緩めてみます。
結果:DDR-2,358MHz
クロック耐性が1.53Vで止まっている事を考えれば、頑張って背伸びしてくれたかなと言う感じでしょうか。

 

総評

低電圧メモリーと言うとGeILのGreenシリーズが手元にあるのですが、こちらは正真正銘低電圧動作を推奨し、一般的な電圧に設定する旨みは全くありませんでした。
しかしこちらは電圧を上げていってもきちんと反応してくれるため、低電圧でなくとも使えるメモリーとなっています。
その反応は今まで触ってきたどのメモリーよりも曲者で調整は結構大変でしたが、素直にOCメモリーとしても受け入れられる結果が得られて満足しています
一方で低電圧動作でのマージンが予想外に少ないのが気になります
1.25Vのラインを割り込む設定は推奨しません
通常は1.35~1.5V、挑戦的な設定にしたい場合は1.6V以上入れるつもりで運用するのがベターではないか、と結論付けます。
価格は158ドル、実売14,000円台なので、DDR3-2000オーバーを必要としない人であれば幅広く使えるので、低電圧関係なしにお買い得かもしれません



雑記

2週間と言う時間制限があったので、大急ぎでした。
土曜の夕方に到着し、そこから27時間耐久memtestマラソン。
予定としては次の週末前に第二弾をお届けしたいと思っています。


neta693.jpgついでに、寝てる間に1.223Vでmemtestを8pass回した際の写真も。
 

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OCGPが一段落付いたところで、Kingstonの方から無事連絡が。
2週間で3製品レビュー…メモリーは妥協したくないのできっつい日程になりそう。


先に、考察とかしておこう。

【KHX1600C9D3LK2/4GX】
LoVoシリーズのDDR3-1600@1.35V。
他にはDDR3-1866とDDR3-1333のモデルが有り。

DDR3-1333は1.25V、価格もほぼ同じなので同一ランクの選別落ち(レイテンシは同一、クロックは若干1600が上かも?)と推測。
DDR3-1866はDDR3-1600@1.25VのXMP Profileも保持。間違いなく上位選別品。

GeILのGreenがDDR-1333@1.3Vでメーカー的にはCL8もOKなので、横並び比較しても良さそうな印象。
焦点はクロック耐性と、昇圧時の反応か。マージンがあれば1.2V以下の設定も試したい。


【KHX2000C9AD3T1K2/4GX】
DDR3-2000@1.65V、9-11-9-27-2T 6層基板
発売は3月中旬。

以前のモデルは型番にAが無い。タイミングも9-9-9-27-2T。
いかんせんモデルが多すぎてよくラインナップが掴めないが、以前は2133の選別落ち扱いだったのが、今回は1600~のHyperX T1新シリーズの最上位という事になるのだろうか?
最上位と言っても安価なチップの中で。全くの未知数。


【SNV-125-S2BD/30GB】
東芝製コントローラー&チップ。
「BD」付きはマウンタや延長ケーブル付属。
2台セットと聞いているけれど、型番末尾に「-2P」が付いたツインパックではないのだろうか?

低容量のおかげでシーケンシャルライトは50MB/sと遅い。
東芝製なので、できれば速度低下などについて見てみたいが…RAID組むとなるとテストも考え物か。
どっちみち使い込んだVertexとの比較は微妙だし、内容はちょっと考える必要がある。

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